今日は3年生が下宿にある旧森田家の見学に行きました。雪の積もる中でしたが貴重なお話をいっぱい聞くことができましたよ。
私も初めてなので一緒に見学させていただきました。
雨が降る中の見学

なんとなんと雪景色…。出発するころには雨に変わっていましたし、道路もほとんど雪が残っていませんでしたが、なかなかに寒い。
予報では出発と同じくらいに止む予定でしたが、結局止んだのは森田家についてしばらくたってからでした。

傘をさしながらの移動となるので少し早めの出発。道は濡れているものの雪は全部溶けていました。
昔の暮らしを知る

そんなこんなで到着。茅葺屋根に雪が残っていて、冬の様子が見られたのはなかなか貴重だったのではないでしょうか。

昔の農家の家は庭で野菜を干したり選別したりと農作業を行うため庭が広いです。門から建物まで結構距離がありますね。
真ん中にシートで覆われた道がありました。庭の土の部分に足跡がつかないようにこのような決められたところを歩いていきます。

郷土博物館の方が2名いらっしゃって、説明をしてくださいました。まずは注意事項などを全体に。
その後2グループに分けて見学開始です。
家の中には当時の道具がたくさん

まずは土間から。
羽釜や竈など道具の丁寧な説明から始まりました。今みたいにスイッチ一つでご飯が炊けるということがいかに恵まれているのかを感じます。ありがとう炊飯器。

最近はめっきり見る機会が減った神棚です。なんと各部屋に神棚がありました。
こちらは土間の神棚で、火事が無いようにと願いを込めていたとのことです。

要所要所にこうした説明が書かれたポップが置かれています。
子どもたちは説明を受けながらこういうポップも見てメモを取っていました。
ふりがな付きでわかりやすいですね。

先程の羽釜やおひつといったものも見せていただきました。
おひつのことを知っている子もいました。「ホテルにあった!」
確かに旅館とかで時々出てくることがありますね。よく覚えているなぁ。

こちらは機織り機。当時は当然ユニクロやしまむらはありません。こういった道具が間近で見られるのは貴重ですね。
こちらも知っている子がいましたよ。「あつ森で見た!」
昔の道具はゲームの中のほうが見る機会が多いのかもしれません。ゲーム、馬鹿にできないな。

アイロンやこたつなども現代のものとは姿形が異なります。説明を聞きながら一生懸命メモしていました。
足先が濡れている子もいて、家の中でも寒い。「寒い、早く帰りたい!」という声もちらほら。
昔の人は寒くて帰る家がここだったわけですが…。部屋中があったかくなるということは無かったと思うので、当時の苦労がすこし感じられたのではないでしょうか。

家の中は基本的に真っ黒です。
毎日竈の煙で燻されることで黒くなっているのですが、これが虫除けになり、さらに茅葺き屋根の雨漏りを防止する効果があるのだとか。
こうやって真っ黒になっているほど頑丈になっていくということで、昔の人達の知恵には本当に頭が下がりますね。

途中ようやく日が出てきて、みんな縁側に。ここが一番暖かいということで、並んで座ってメモの続きを書いていました。
外にも様々な工夫が

中の見学が終わったら今度は外の見学です。
雨や溶けた雪がどんどん落ちてきますが、ものすごい密度の茅のおかげで家の中には雨漏りなし。
あいにくの天気でしたが屋根の凄さが分かるいい機会でした。

そんな屋根も年月が経てばさすがに雨漏りもするようになります。
家の壁には長い梯子がありました。農作業や屋根の修理などに使っていたとのこと。

もちろんスチールではなく木製です。釘も使わず木組みで作ってあります。
本当に日本のものづくりってすごいですよね。

外にあるのは厠。農作業中にもすぐ使えるように外にあります。
洋式でも和式でもなくいわゆるぼっとんってやつですが、以外にも知っている子がちらほら。
男の子が元気に言いました。「いっぱいになったらバキュームカーで吸うんだよ!」

井戸もありました。どれくらいの深さを掘っていたかという問題に対して「10m!」「50m!」など元気よく答える子どもたち。
下宿の場合は柳瀬川のお陰で2~3mも掘れば水が出たとのこと。私も10mくらいと思っていたので驚きました。2~3mなら頑張れそう。いや、掘りませんけど。
という感じであっという間に見学の時間が終わってしまいました。みんなたくさんメモをしていたので、学校でしっかりまとめられると思います。
寒い中、しかも雨が降る中見学できたことで、昔の暮らしの大変さを実感できたのではないでしょうか。
足の怪我が治ったばかりという子が途中ブツブツ言いながらもしっかり学校まで帰りました。来月にはもう4年生。上級生の仲間入りです。最後まで頑張れるところ、ちゃんと見ていましたよ。
もう一つのクラスには保護者の方が2名付き添いに入っていました。
郷土博物館の方々も含めて、本当にありがとうございました!
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